クリエイティブ ディレクター 辻。 辻愛沙子の彼氏、両親の職業は?高校や大学など経歴!news zero!

就活応援番組「ハフライブ」、はじめました。毎週火曜の夜9時からTwitterで生配信

クリエイティブ ディレクター 辻

メインパーソナリティを務めるのは、「news zero」にも出演中のクリエイティブディレクター・辻愛沙子さんと竹下隆一郎編集長。 学生も社会人も、個人も企業も、立場を横断しながら一緒に考えられる場づくりを目指して、忖度なし、予定調和なしのライブ感溢れるトークをお届けします。 番組は、企業の人事担当者をスタジオゲストとしてお招きする特集コーナーをはじめ、以下のようなミニコーナーを週替わりで組み合わせて構成する予定です。 人生100年時代は「みんなが就活生」 ハフライブは今まさに就活中の人たちだけでなく、もっと幅広い視聴者を想定しています。 転職や複業が一般化しつつある今の時代、ある意味で「みんなが就活生」と言えるのではないか、と考えているからです。 自分はどう働き、どう社会とつながっていくのか。 どんな会社や働き方が自分にとって心地いいのか。 日本の企業がどんな風に変われば、日本の社会はより良くなっていくのか。 年齢やキャリアのステータスを問わず、一人でも多くの視聴者の方に楽しんでいただけるコンテンツ作りを目指します。 ハフライブ、どうやって見るの? 「ハフライブ」は毎週火曜日の夜9時から、で生配信されます。 (祝日を除く) 配信時間になりましたら、Twitterでハフポスト日本版のアカウントにアクセスしてください。 番組の配信中のみならず、ハッシュタグ「」で随時、疑問や質問、ご要望などもお待ちしております。 news zero水曜パートナー。 慶応SFC。 社会性とデザインを軸に、新規事業やブランディング、広告クリエイティブなど、幅広い領域のプロジェクトを手掛けている。

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Inspire High[インスパイア・ハイ]Expand Your Horizons.

クリエイティブ ディレクター 辻

「現代の魔法使い」落合陽一(左)と「クリエイティブディレクター」辻 愛沙子(右) 2019年7月に行なわれた参議院議員選挙。 ツイッターを中心に、「選挙に行ったらタピオカ半額」という風変わりなキャンペーンが話題を集めた。 このキャンペーンを仕掛けた気鋭のクリエイティブディレクター、辻 愛沙子(つじ・あさこ)は現在24歳。 慶應義塾大学SFC在学中に企業ブランディングやセールスプロモーションを手掛ける株式会社エードットに入社し、19年10月に株式会社arca(アルカ)を立ち上げた。 "社会派クリエイティブ"を掲げ、広告クリエイティブのノウハウを駆使して社会課題の解決を目指す活動を展開している。 『news zero』(日本テレビ系)の日替わりパートナー同士(曜日違い)という関係にある辻と落合陽一(おちあい・よういち)がこの日、繰り広げたのは、日本におけるジェンダー観をめぐるトーク。 その内容は、講義を受講する筑波大学の学生たち(多くは1、2年生)にも深く響いたようだ。 * * * 辻 私は中学・高校時代をイギリス、スイス、アメリカで過ごし、大学生になる頃に日本に帰って来ました。 絵を描くのが好きだったので美大に行こうかとも思ったんですが、迷った結果、SFCに入りました。 デジタルアートみたいなものも学べるかなと期待していたんですが、ちょっと刺激が足りず、在学中にエードットという広告代理店のベンチャーに入社しました。 自身の仕事として最初に手がけた大きな仕事が、2017年夏に行なわれた「お台場ウォーターパーク by ハウステンボス」のナイトプールです。 ただ、こういったエンターテインメント寄りの仕事だけでなく、最近は自分で会社も立ち上げて、社会課題に関連する広告クリエイティブを軸に活動していますので、今日はそのお話をしたいと思います。 エードットでは「Tapista」(タピスタ)というタピオカ屋さんのブランディングをしています。 ネーミングからコンセプトメイク、グラフィック、店内の内装やプロモーションまで、立ち上げからブランディングにまつわる部分を一貫して手がけた仕事です。 タピオカというと10代、20代の女性向けのポップな仕事だと思われがちでしょうし、実際もちろんターゲット層はF0/F1前半なので、内装や導線設計は写真を撮る前提でデザインするなどの工夫をしています。 そうしてターゲット属性に向き合っていった結果、プロモーションの軸で別の文脈が見えてきたんです。 参院選の投票済証明書を提示すればタピオカが半額になるキャンペーンはSNSで大きな話題に ちょうど今年(19年、以下同)の夏は選挙があり、若年層の投票率がたびたび問題になっていました。 それを受けて、私たちの世代の低い投票率を少しでも改善できないかという軸の下、「選挙割キャンペーン」を実施しました。 すごくシンプルに、投票済証明書を持ってTapistaのお店に来たら半額になるというものです。 ポスターを貼るなどコストがかかることはせず、「選挙とタピオカ。 関係なさそうで、すごく関係してる。 ほら例えば、『消費税』だって。 」というようなコピーを何通りか書いたものをレイアウトして、その画像をSNSで発信したのみ。 すごく話題になりまして、一日に3500人ものお客さまが選挙割でいらっしゃいました。 タレントさんが賛同してくださるなどSNS上での盛り上がりが起こった結果、テレビをはじめとしたメディアにも取り上げられ、同時に別の業態でもこのキャンペーンの連鎖が起こりました。 広告クリエイティブの世界で挑戦できるのは、かなりミクロ的なことが多いです。 あくまで意識を向けるきっかけを作るというか。 このキャンペーンでも、マクロ的に見れば若年層の投票率には大きな影響を与えられていないのが現実です。 でも、生活者に密接に隣接している広告クリエイティブの領域だからこそ、そこからアクションやマインドセットに風穴を開けて、別業態や自治体などに連鎖していくムーブメントを引き起こすこともある。 ミクロな視点でのきっかけ作りと、大きなルールチェンジを同時に実現していくことが大事なのではと思っています。 それから、私が特に強い思い入れを持っているのがジェンダーにまつわるプロジェクト「Ladyknows」です。 フェミニズムについて語るメディアやプロジェクトって、当事者意識に基づいているものが多くて、もちろんそれはとても重要なことなのですが、一方でツイッターなどを見ていると「分断」が引き起こされているように思えるんですね。 ミクロ的な意識改革へのアクションと、マクロ的なルールチェンジとの双方を並行して行なっていかなければいけないのですが、そこで片方の言論が強くなりすぎると興味・関心を持っていない層の中で曲解されたり、誤解が起きたりして分断が生まれるといったことが増えているなと最近特に強く思います。 落合 確かに、SNS上の議論を見ていてもフィルターバブルやエコーチェンバーによるタコツボ化を感じることが多いテーマだとは思います。 私見ですが。 辻 そこで私たちは、事実(ファクト)ベースでデータをもとにジェンダーをひも解くことからLadyknowsを始めました。 実際に男女差が明瞭に表れているデータをお見せします。 例えば、「上場企業における女性役員の割合」は100人に4人、これでもここ数年で3. 5倍に増えた結果です。 それから「選択的夫婦別姓」というテーマですと、結婚後に男性側の姓を名乗っているカップルが95%です。 女性側の姓をとるのが4%で、あとの1%が法律婚ではない結婚のあり方、いわゆる事実婚と呼ばれる、はあちゅうさんで話題になっている夫婦別姓が可能な結婚のあり方です。 それと、衝撃的なのが「健康診断の未受診率」。 日本では20代、30代女性の未受診率がものすごく高くて、半数近くに達するんです。 未受診率の高さの理由のひとつは、女性のほうが非正規雇用者が圧倒的に多いということです。 これは所得にも影響していて、この世代の女性の61%が年収300万円以下です。 それなのに、婦人科検診ってめちゃくちゃ高いんですよ。 乳がん検診とか子宮頸がん検診とか、個人診療だと1万円から3万円するので、どうしても後回しになっちゃいますよね。 昨年10月の「ワンコイン・レディースドック」の予約チケットは、90名分がわずか1日で完売。 関心の高さ、ニーズの高さがうかがえた この状況を少しでも改善できないかと考えて、2019年10月に500円で婦人科検診を受けられる「ワンコイン・レディースドック」を開催しました。 目標はとにかく間口を広げること、健康診断を「行かなくちゃいけない」ものから「行きたくなる」イベントにすることです。 先ほどお話ししたように、きっかけを作ることをこのプロジェクトでは重要視しています。 オセロのように、1個ずつ1個ずつひっくり返していくというか。 その中でも、「角を取るか、微妙な一手を取るか」がクリエイティブの腕の見せ所なわけです。 話を戻しますと、会場は渋谷の松濤にある、予約1年半待ちということもあるほどの超イケてる結婚式場で実施しました。 結婚式場なので、週末は予約キャンセル待ち続き。 でも、逆に平日はまだまだ活用の余地がある場所で、こんなにもおしゃれな空間が休眠資産として眠っている。 そこで、会場をいわゆるイベント会場から結婚式場に切り替え、平日5日間の会期にプランを組んで会場を一棟貸し切りました。 1階はミュージアムにして協賛企業さんのブースを置き、経血の量を可視化したインスタレーションアートや、チェスの形をした身長計測形を展示して、2階のチャペルはトークイベントの会場にしました。 最終日には上野千鶴子先生にお越しいただいて、めちゃくちゃ緊張しましたが、とても素敵な方でした。 3階はクリニックということで、羽根が生えた身長計を置いたり、筋力測定と称してパンチングマシーンを置いたり、BEAUTY DOCというカテゴリ名でパーソナルカラーや頭皮診断などの美容系コンテンツも充実させたりして、健康診断のエンタメ化をテーマに設計しました。 乳がん検診、子宮頸がん検診を行う4階は、プライバシーを重視した空間作りにしており、待合室で緊張しないようにウェルカムドリンクや読み物などを用意しました。 3階のエンタメに対して、4階は専門的な医療機器も導入しているアカデミックな検診フロアになっています。 幸いご好評をいただき、次は2020年の春に少し違う形態で開催することが決まりました。 今回は医療業界の人を巻き込むために医師会などを回りました。 たとえ課題意識があったとしても、やっぱり「インスタ映えする健康診断ってなに?」とか、「神聖な医療の場に...... 」というような反発があるんじゃないかと心配していましたし、実際、「健診未受診率が高いのは問題だけれど、変わらないものは変わらないから」といったお声や、医療の世界とデザインやアイディアは無関係だと思っている方にもたくさん会いました。 そんな中で、今回は想いを持って協力してくださった医療法人さんとご一緒することになって。 しかし、いざ実施してみると、医療業界の方も興味を示してくださる方が多いんです。 ひとつの業界の中で変わらないものとしてとらえられていた問題も、別の業界とタッグを組むと乗り越えられることがある。 それを実感したプロジェクトでした。 社会問題を大衆化していくのに「カッコいい」とか「ポップである」ことはすごく大事だと私は思っていて、広告クリエイティブの役割はそこにあると考えていろいろと試行錯誤しています。 落合 ありがとうございました! では後半の対談パートに移ります。 Ladyknowsフェスのワンコイン検診って、スポンサー企業からの協賛金を婦人科検診の費用に充てることで安くできたんですよね? なんらかの長期的な見返りがなければスポンサーはいつまでもついてくれるわけではないと考えると、どうやって続けていくかを考えないといけないと思いますが、そのあたりはどうですか? 辻 今後は、健康診断でとれるフィジカルなデータを協賛企業がマーケティングに使えるという流れを作れれば、長期的に続けられる仕組みになると思っています。 また、今回のイベントの協賛企業さんの中には、広告宣伝部だけでなくCSR(企業の社会的責任)の部門からご協賛をいただけたケースもありました。 落合 持続可能にしていくためのテーマ設定としては、ソーシャルグッドな振る舞いをブランディングにつなげていくような考え方もありますよね。 あとは、限界費用を下げることですかね。 テクノロジーでの解決を考えるなら、まずソフトウェアで検査できるようにすれば一気に安くなるかもしれない。 今やみんなが持っているスマホを含むガジェット類は、この10年でだいぶ限界費用が下がりましたから。 辻 すごく難しいのは、男性の精子検査ならそれこそスマホでできるようになっていますが、女性の場合、構造が複雑で入り組んでるいので......。 例えば、子宮頸がん検査の機械ってめっちゃエグくて、台に座って足をぐっと持ち上げられて、「はい失礼します」ってやるんです。 落合 内視鏡などの検査技術の自動化が進みつつあることを考えると、なんらかの補助デバイスか検体検査キットを使うことでなんとかなるようになればいいですね。 スマホで済ませられるようになるとか、あるいは検体を取ってポストに投函するとか、近い将来はもう少し簡便になるとは思いますけど。 辻 本当ですか? 落合 診断自体はもともと人間が眼でやっているわけだから、問題は構造的に検体が取りにくいとか、スマホで撮影できない場所を撮影する機材が特殊だということですよね。 将来的にそこを低コスト化できないとは思えないんだよね。 辻 家でできるようになったらいいですね。 あと乳がん検診もエグくて......。 落合 挟むやつでしょう。 辻 そうですそうです。 むっちゃ痛いんですよ。...... というのが婦人科の現実でして、医療業界をけん引してきたのが男性だからということもあってか、どうしても受診する側の心理的ハードルがかなり高い構造になってしまっているのが現状なんですよね。 落合 ちなみに、安価なデバイスで測れるものは世の中にまだまだ増えていくので、乳がん検査もいずれ可能になるんじゃないかと思ってはいます。 問題はむしろ、機械学習用のデータセットを作るほうの作業や判定のためのパイプラインにあるわけで。 例えば、とある展示会に出展していたのを見たんだけど、大便をAIで記録・分類するという取り組みがあるんですよ。 便器にカメラがついていて。 確かにそれで健康状態はわかるんだけど、機械学習するエンジニアも大変だし、サンプルを提供するほうも大変だった、みたいな話もある。 辻 普段のトイレの便器で検査できるという形になっていればいいですけどね。 筑波大学准教授。 筑波大学でメディア芸術を学び、東京大学大学院で学際情報学の博士合取得(同学府初の早期修了者)。 人間とコンピュータが自然に共存する未来館を提示し、筑波大学内に「デジタルネイチャー推進戦略研究基盤」を設立。 "社会派クリエイティブ"を掲げ、「社会性のある事業」と「世界観にこだわる作品」の両軸で広告やブランドや空間などを表現している 構成/前川仁之 撮影/五十嵐和博 外部サイト.

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落合陽一×辻 愛沙子(クリエイティブディレクター)「分断が起きがちな社会問題に、あえて『ポップ』を持ち込む理由」【前編】

クリエイティブ ディレクター 辻

働くことに対してモヤモヤを抱える人たちに向けた特集「働きざかりの君たちへ」。 今回登場するのは、株式会社arca CEOでクリエイティブディレクターの辻愛沙子さん。 広告企画を主軸に、イベント開催、飲食店プロデュース、メディア発信などの多彩な活動をしています。 「社会派クリエイティブ」を掲げ、選挙に行くとタピオカが半額になるキャンペーンなど、斬新で社会性のある企画を次々と発表してきました。 そんな辻さんに、仕事で悩んだ時に励まされた本を紹介してもらいました。 リアルイベント、商品企画、ブランドプロデュースまで、幅広いジャンルで手がける。 2019年春、女性のエンパワメントやヘルスケアをテーマとした「Ladyknows」プロジェクトを発足。 2019年秋より報道番組「 news zero」 で水曜パートナーとしてレギュラー出演している。 』(綿野恵太、平凡社) 本当に好きすぎて、5冊買って人に配りました。 差別を批判する論理が「アイデンティティ」(被差別者の当事者が批判)から「シティズンシップ」(非当事者を含めたみんなが批判)に変わったことを論じた本です。 私は女性が抱える社会課題を発信するプロジェクト「Ladyknows(レディーノーズ)」をやっています。 上場企業役員の女性の割合の低さなどをファクトベースでメディアで伝えたり、トークイベントを開催したりなど、ジェンダーにまつわる情報発信を行っています。 また、若い女性の健康診断の未受診率が高いことが課題だと感じて、ワンコインで健康診断が受けられるポップアップイベントを開催しました。 この本では「足を踏んだ者には、踏まれた者の痛みがわからない」(差別された痛みは当事者にしかわからない)という言葉が出てきますが、私がジェンダーの話をするのは、自分を含めた「足を踏みつけられている人たち」のためです。 意図して偏見をぶつけるケースも大いにありますが、社会全体に蔓延っている「無自覚な加害」にも大きな問題があると考えています。 仕事で女性と男性が並んだ時に、無意識に男性の方が上司だと思ってしまう。 そういう「無自覚な偏見」は日常のあらゆる所にあふれかえっているんです。 課題が大きく複雑だからこそ、様々な企業や活動家の方と一緒にプロジェクトを進めていく中で感じる難しさはひとつふたつではありません。 特に、同じ目的や思いを持って差別や偏見に立ち向かっている人も、一人一人違う背景や考えを持っているという事実。 そのことで生まれる衝突には本当に頭を悩ませながら、その都度学びを重ねている日々です。 「社会を変えていこう」と思う人たちの間でもそれぞれ考えの方向性や思いに違いがある。 そしてそのどちらも正しい。 そんなことが結構起こるんです。 本来向き合っていくべきは共通の大きな課題なのに、その二つがバトって前に進まないのは本末転倒であると思う。 じゃどうしたらいいんだろう。 モヤっとしてよくわからなくなった時に、この本に出会い、思考と構造が一気にクリアになって救われたんです。 差別批判の論理が「アイデンティティ」だけでなく「シティズンシップ」という形で広がりを見せているというのは、フェミニズムの歴史を紐解いても明白でした。 まず権利のない当事者の女性たちが抗議をして社会を変えてきたフェーズがあった。 国際女性デーの起源とも言われている、1904年の女性の参政権を巡ったニューヨークのデモもその一つです。 今もその戦いは続いているけれど、バックラッシュがありながらも少しずつ前に進んでいる。 一方で、当事者じゃない人たちも「自分も、あなたも、等しく人権がある生き方を」と声をあげるフェーズに移っている。 そのように考えてみると、簡単な線引きではわからない、反差別の側の複雑さが見えてきます。 よく広告の世界だと女性向けの企画を「女性ならではの視点で作ってください」と言われることも少なくない。 でも当然女性にも色々な考え方があって、複雑さをはらんでいる。 年が近かったとしても、全然違う価値観を持っていることも多い。 仕事に関しても、パートナーに関しても、結婚や趣味に関しても。 そうしたことに対して、クリエイターやインフルエンサーはできるだけ敏感であるべきだと思っています。 仕事でモヤっとした時は「この悩みはどこからきているんだろう」と思って、その都度この本に立ち返ります。 主人公の「田村カフカ」と司書の「大島さん」が働く図書館でのシーンです。 突然女性2人がやってきます。 彼女たちは女性の立場から、文化公共施設の実地調査をしているという。 「大島さん」に対して「パブリックに開放された図書館であれば、原則として、洗面所は男女別にされるべきではないでしょうか」「男女兼用の洗面所は様々な種類のハラスメントにつながります」などと指摘するんですね。 彼女たちが言っていることは正しくて「確かにわかるな」と思いながら読んでいく。 ただ「大島さん」とあまりに会話が行き違うので、自分たちが絶対正義だと思っている2人はイラついて「あなたは典型的な差別主体としての男性的男性」だと批判します。 でも実は「大島さん」は「身体の仕組み」は「女性」だけれど、「意識」が「男性」であるジェンダーの方なんです。 彼女たちはその外見から「男性」だと決めつけていた。 そこで「大島さん」はIDカードを見せながら「僕は生物学的に言っても、戸籍から言っても、紛れもない女性です」「典型的な差別主体としての男性的男性ではありえない」と言い返すシーンがあります。 これを読んで「無自覚な差別」はこうやって生まれるなと思いました。 いかに人はわかりやすいもので人をジャッジするか。 そういうラベリングの話をしている。 私も「女子大生」「若い女の子」など常にいろいろなラベリングをされます。 でもその裏には「若い女の子」は「かわいいものばかり求めて頭が悪い」といったステレオタイプがものすごくあるように感じます。 このシーンではそういう「無自覚な偏見」やジェンダーバイアスが顕著に描かれている。 すべての仕事がそうかもしれませんが、特にものづくりの仕事は社会に対して届けています。 だからコピーやステートメントを書く時、表現が「無自覚な加害」になっていないか、何重も何重も確認するんですよ。 言葉にすると、しごく当たり前なことなのですが。 そうしたことにものすごくストイックに向き合わないといけないなと思い出させてくれる本です。 いろいろな女性の人生が描かれています。 最初のショートストーリー「How old are you? (あなたいくつ?)」は本当に最高で、「あたしって本当はパンクな女の子だったんだよ」から始まります。 大人になるにつれて保守的なファッションになった女性が、自分がパンクだった若い頃のファッションを思い返す。 「あたしはもっと、パンチのある服が着たい! みんなが眉をひそめるような、思いっきり反抗的な服が着たい! 人をザワつかせるような、とんでもない服が着たい!」。 そういうみんなが言葉には出さないけれど、心のうちに秘めているような思いが描かれています。 押さえつけてくる社会と解放される自分。 それを女性の視点で顕著にわかりやすく描いている。 仕事をしていると時々「ウワー!」ってなる時があるじゃないですか。 先ほどのプレゼンの話みたいに、別に私を馬鹿にしようと思っているわけじゃないけれど「無自覚な加害」になっていることがある。 「こういうことあるなー」と思うストーリーばかりで、いつも終わり方も爽快なんですよ。 タイトルもよくて「あたしたちよくやってる」。 しょんぼりしている時に読んで、「シャー!」と勇気をもらう本です。 私が漫画家な訳でもないのに、初めて読んだ時にめちゃくちゃ嫉妬しました。 ただ男子高校生2人が放課後に、河川敷で漫才みたいなやりとりをしているだけなんですよ。 まずそれがめっちゃ面白くて爆笑です。 でも途中までゆるい日常が続くのに、最後に大オチがある。 その描き方がすごく美しくて大好きです。 実は伏線が途中にたくさんあったこともわかる。 2人には色々な背景があって、裏に複雑な社会問題があった。 日常のくだらないストーリーに主軸があるけれど、その延長線上に複雑な問題がある。 紙一重で全部がつながっているのが人間だし、日常の瞬間と大きな問題って地続きなんだなと考えさせられます。 特に表現の仕事は、人に対する想像力を持つことがすごく大事です。 宇垣美里アナウンサーの「人それぞれに地獄がある」という言葉が超好きなんですけど、表には見えなくても、人には人の喜びや地獄がある。 それを想像しないで「このクラスタはこうだ」と決めつけてはいけないと思います。 ひとくくりにせず、人にものを届けるために 全部の本に通ずるのは「一言でくくってはいけない」ことだと思いました。 人にものを届ける仕事として、めちゃくちゃ大事にしていかないといけないと思います。 企画の仕事で大事だと言われる言葉に「ナタで切って、カミソリで仕上げる」というものがあります。 たとえば彫刻ではまず石をざっくり大きく切る。 その後に目や鼻など細かい所を掘っていく。 多くの人に届ける企画を作るには、まずざっくりナタで切るのがとても大事です。 そして最終的なアウトプット表現をカミソリで仕上げていく。 差別や人権について、自分が想像力が足りていない所はないか。 無自覚なバイアスがかかっていないか。 常に細かい点まで見ていかないといけません。 そういう意味でも、仕事のTips(コツ)系の本というより、どちらかというと人間らしい4冊になりました。

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